ページ:8 「ジェネシスはもういないはずだろ、なのにどうして…ッ」 「いるのかもしれない」 「はぁッ?」 コピーの構える銃を蹴り飛ばしながら、ザックスはツォンを横目に見た。 その延長戦でパラソルでコピーの頭を叩きつければ、脳震盪を起こしたように彼等は崩れた。その他のコピーも体力にとうとう限界を迎え、ザックスの見舞った最後の一撃で次々に倒れ伏していった。 「肉体をなくした精神は、ライフストリームへ帰る」 動かなくなったコピー達から、淡い緑色の光が湧き上がる。それを何とも言えない気分で見下ろしていたザックスに、ツォンは歩み寄った。 「だったらどうよ」 「星を巡る精神エネルギー、ジェネシスの精神も今頃は…」 「そのライフストリームから、コピーを操ってるってのか?」 「…単なる想像だ」 ありえない、とザックスがパラソルを砂浜に突き刺せば、ツォンは首を横に振った。 そして、何か切り替わったようにツォンはザックスに向き直った。 「まぁとにかく、ザックス、休暇は終了だ」 「良かったわねザックス」 「どうだか…」 シスネが軽くその背を叩けば、ザックスは気分が乗らない様子で両肩をあげた。 [*前へ][次へ#] [戻る] |