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「でも既に予約済みだから二人部屋は決定事項だぞ、と」

「じゃあ私が一人でその部屋使うから」

「え、俺は?」

「海で海藻に絡まって寝てたらいいよ」

「ラッコと一緒に!?」


この極悪非道人でなし!
レノはチェックインに向かうナマエの腕を力の限り引っ張るが、ソルジャーであるナマエの力には流石に勝てないようで、ずるずると男のほうが女に引きずられるという異様な光景を作り出してしまった。


「俺マジで海藻は無理」

「じゃあいっそのことサンゴ礁のベッドで永眠されたらいかがですか」

「もはや溺死!?」





そんなこんなでホテルの入口に到着、
ナマエは本当にどうしたものかとずっと思案していた。流石に先程のあれらは冗談のつもりだったようだ。


「あら、何してるの貴方達」

「シスネ?」


聞き慣れた声に振り向けば、そこには水着姿の上から上着を羽織ったシスネがいた。


「え、もしかしてシスネもバカンス?」

「えぇ、昨日から」


どうやらビーチから帰ってきたようで、フロントに鍵を取りにいこうとしていたようだ。
なんという偶然!


「あ、良い手が見つかった!」

「「は?」」


ナマエはここで良いことを思いつくのだった。




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