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軽い調子で流そうとするレノに、ナマエはひそかに眉をひそめた。


また何かが裏で起きているのではなかろうか…


不審な物事は全て良からぬ事に直結する。
最近どうにも自分は疑り深くなったものだとナマエは思わずにはいられなかった。


「それにしても、さ」

「ん?」

「無期限の長期休暇って、おかしいと思いませんか」

「色々あるんじゃねぇの」

「色々ねぇ…これじゃあ、貴女は邪魔ですって言われてるようなもんだよ」

「…深読みしすぎだぞ、と」



否、事実そう宣告されたに等しい



潮風に撫でられ、ペタリと額に貼り付いた前髪を払う。
正直なところ、この休暇の知らせがナマエの気分を更に更に低空させたのも事実だった。



ならば、私の居場所はどこだ

此の組織にさえ、否定されてしまったならば私は…



まるで心に響かないとでも言いたげに遠くを見るナマエに、レノは小さく息をつく。
ボスッとナマエの頭に腕を被せ、軽く体重をかけるようにレノは顎を乗せた。
肺に溜まった煙を吐き出せば、煙草クサイそして煙い、とナマエに脇腹を肘で小突かれてしまう。


「お前は頭使いすぎ、ソルジャーならもっと理屈抜きでいたほうが楽だぞ、と」




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