静かなる闇が牙を剥く時 ※殺戮的表現注意 不透明な秩序に縛られ 無実にも涙し、不幸を憎み悲しむ同志よ 理不尽な常識にとらわれ 己が願いを、全てを奪われ嘆く君よ さぁ、報復の時が来る --静かなる闇が牙を剥く時-- カツカツカツカツ、 小気味良い足音がフロアに響き、耳に残る。 腰に携えられた双剣が絶えずカチャリとぶつかっているが、もはや気にすることもなくなった。 ナマエは無表情にフロアを突っ切る。それは最近の彼女にしては珍しく、まだ彼女をよく知らない新人やらはそれを怯えた様子で見守った。 「あのクラス1st、あんな人だったか?」 「機嫌が悪いんじゃないか?まぁ、珍しいけどさ」 最近は人当たりが良いとされるナマエが、どうしたというのだろうと。 しかし、ナマエはその空気に気付いていて尚、その態度を崩すことはなかった。 ナマエは三週間に渡る任務から帰ってきたばかりだった。 内容は反神羅組織の制圧、最近特に過激になりつつあり危険視されていたある組織に対して、神羅はとうとう手を下したのだ。 そして今回、その指揮を任されたのがナマエだった。 私は…何を、しているのだろう ナマエは奥歯を噛み締めて、歩みを早める。 [次へ#] [戻る] |