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「心機一転?」

「まぁ、そんなとこ」


ちょっと胸を張ってみせるが、やはり笑われた。


そう。
これは、ひとつの“けじめ”のつもり。
モデオヘイムの一件以来、忙しくて気持ちの整理をする余裕がなかった。
だがやはり、ぐじぐじと引き摺っていることは自分の性には合わない。
そして、先日の友人の諭しも影響して

大事な事を、やっと思い出せた。







“夢を持て。英雄になりたければ夢を持つんだ。そして、誇りも”



耳にたこが出来るくらいに聞かされた、あの先輩の教え

その“誇り”を託されたあの日から、俺はそれから目を背けていた


受け入れたくない現実と、これから自分にのしかかる重圧にどうしようもなく恐怖した

…だけど、
それを乗り越えなければならないことを、彼は教えてくれていた






“誇りを、忘れるな”



それは最後の、彼の言葉…






「ごめん、アンジール…」


せっかくアンタから、誇りを教わったのに
俺は自分でそれを見失っていたみたいだ





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