止まった時間と壊れた時間
孤独を恐れる少女
唯一のひとを失う恐さに、悲しみを忘れ
失った穴を埋めるように、ひとを求めた
そして
いつしか少女は、仮面をつける
--止まった時間と、壊れた時間--
「最近、人付き合いが良いそうじゃないか」
デスクで報告書の束を作っていると、目の前を銀色に光る波が横切る。
今日はラベンダーの香り…か。
ナマエは素知らぬ顔で報告書を見ていた。
「前からこうでした」
ナマエはそっけない返事を返し、ふと視線をあげてセフィロスを見上げた。
カチャリと音のしたほうに目をやれば、セフィロスが帯刀していることに気付く。
「なんで正宗を…英雄様も、たまにはトレーニング?」
「違う。これから任務だ」
え、
その想わぬ知らせに、ナマエは驚いて手を止める。
最近、多くのソルジャーが任務におわれていることは知っていたが、まさか目の前の英雄まで。
「セフィロスまで駆り出されるの?」
「ソルジャー及びクラス1st不足が効いているらしい。お前もじきに駆り出されるぞ」
「マジで…」
「マジだ」
ウルサイよ、とナマエはセフィロスにボックスティッシュを投げつけた。
そうすれば、地味に角がヒット。
[次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!