ページ:10 「やはりソルジャーが足りなくてね、神羅兵だけではとても対応しきれていないのが現状だ」 ラザードも疲れが溜まっているのか、以前より幾分やつれて見えた。 先程まで散々愚痴をまき散らしていたザックスも、それを見た途端に口を噤んでしまう。 「それを補うために、毎度毎度クラス1stの君に任せてしまい、本当に済まないと思っている」 「…まぁ、そういうことなら仕方ないよな。うん」 ラザードは済まなそうに微笑み、ゆっくり休んでくれと解散を言い渡す。 ツォンが一礼して脇をすり抜けるなか、ザックスはラザードに声をかけた。 「統括、ちょっといいか?」 聞きたい事があるんだけど、とザックスは歩みよる。 しかしラザードは申し訳なさそうに首を横にふった。 「すまないがまた後日にしてくれ。今日はこのまますぐ会議に行かなければならない」 「あ…あぁそう、悪ぃ」 ラザードもまた、足早にザックスの横をすり抜けていってしまった。 「この前の無断欠勤の話、…まぁ、また今度か」 ザックスは首をコキッと鳴らし、自分もブリーフィングルームを出ようとした。 [*前へ][次へ#] [戻る] |