* ザックスはトントンと胸を叩いてみせた。 まるで俺を信じろ、と言わんばかりに。 「何か問題あるか?」 「…ない、けど」 「なら、決まりー!」 曖昧に頷いたナマエに、ザックスは嬉しそうに笑いかけた。 それのおかげか、ナマエの表情は幾分和らいだ。 そっか…そんな簡単な事だったんだ 「ジェネシスを見つければ、全部解決!だろ」 「うん、そうだね」 兄さんを見つければ、良いだけの話… うん、その通りだ。 ナマエは強く頷いた。その瞳には、光が戻っていた。 ザックスはよし!とナマエの頭を撫で回す。 「よし!じゃあ張り切って行こうぜ!!」 「子供扱いすんな」 「ぐぉっ」 無邪気にじゃれる2人に、アンジールは安堵の笑みを浮かべた。 ジェネシスを見つければ良いだけの事。 そんな簡単な事… 彼等はまだ知らない。 この後、我が身に降りかかる災厄を… [*前へ] [戻る] |