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「…。」

移動中のヘリの中、ナマエは1人外を見ていた。
ザックスはどうすればいいか分からず、思い切って話しかけた。

「あーあのさ、ナマエ」
「ごめん、八つ当たりした」
「へ。」

ザックスが言い終わる前に、ナマエは口を開いた。
しかし、ナマエは此方を見ようとはしなかった。

「…ジェネシスってさ、もしかして」
「うん、私の兄さん」

ナマエはザックスが言うであろう事を察したらしい。
ポツリポツリと、話し始めた。

「兄さんが1ヶ月前から行方不明になっていたなんて…知らなかった」

それは多分、自分への計らいだって
分かってる…

「でも、知っておきたかった…」
「だが、それを知ればお前はジェネシスを探しに行くだろう」

いつの間にかアンジールが、気配を察してか近付いてきた。
ナマエはそれを否定しない。
アンジールは溜め息をついて向かい側に座る。

「お前はジェネシスの背を追いかけすぎている…」
「置いていくのは、いつも兄さんやアンジールだよ」


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