*
「…。」
移動中のヘリの中、ナマエは1人外を見ていた。
ザックスはどうすればいいか分からず、思い切って話しかけた。
「あーあのさ、ナマエ」
「ごめん、八つ当たりした」
「へ。」
ザックスが言い終わる前に、ナマエは口を開いた。
しかし、ナマエは此方を見ようとはしなかった。
「…ジェネシスってさ、もしかして」
「うん、私の兄さん」
ナマエはザックスが言うであろう事を察したらしい。
ポツリポツリと、話し始めた。
「兄さんが1ヶ月前から行方不明になっていたなんて…知らなかった」
それは多分、自分への計らいだって
分かってる…
「でも、知っておきたかった…」
「だが、それを知ればお前はジェネシスを探しに行くだろう」
いつの間にかアンジールが、気配を察してか近付いてきた。
ナマエはそれを否定しない。
アンジールは溜め息をついて向かい側に座る。
「お前はジェネシスの背を追いかけすぎている…」
「置いていくのは、いつも兄さんやアンジールだよ」
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!