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プレートの上へ戻ってみれば。
まるでこの心情に呼応するかのように、灰色の空から雨が降り注いでいた。
それは強くもなく弱くもなく、身体と心から温度を吸い取っていく。

温度がなくなるにつれて、まるでこの町に溶け込むような感覚におそわれる。
無機質で、無表情の仲間入り。

しかし、何故ここまで私の心はすさんでしまったのだろうか
何故、あの二人を見て、心が悲鳴をあげたのだろうか
何故、私はザックスを探したのだろうか…


ぼんやりと、灰色の空を見上げる。
頬に当たる雨粒は、するりと首を伝う。

それが頬をつたう涙のようで、思わず、手の甲でぬぐい取ってしまった。




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