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当て所もなく、足は動く。
自分の家へ帰るつもりはないらしい。
思いのほか、足取りはしっかりしていることに多少自分自身驚く。
しかし、その感情もすぐに消えうせた。

「淋しい…なぁ」

ポツリ、
虚無に支配された心の嘆きが、唇から零れ落ちる。

温度のない、鉄色をしたミッドガル。
温度のあるものを浮き彫りにして、更に更に淋しさが増す。


独りぼっちは、嫌いだな


“悪かった…独りにして”


いつだったか、ザックスにそんなことを言われたのを覚えている。
ふわりと一瞬、苦しみが軽くなったような気がした。ほとんど気のせいに近いほど一瞬だった。

空気はよどみ、息苦しさが増す。こんなに居心地の悪い場所だっただろうか、此処は。
まるで、拒絶されているようだ。



たった一人、まだ心に居てくれる貴方はどこにいるのですか

お願いだから、独りにしないで

当て所もなく、君を探す。

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あきゅろす。
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