* 「それって、どういう…」 「…悪い。さすがに軽率だったよな」 「だから、何が」 カンセルはナマエの気をつかうように謝る。 しかし、全く思い当たる節のないナマエは更に眉をひそめた。 「ねぇ、何の話をしてるの」 「え、お前」 流石にそのナマエの様子に気付いたカンセルは、まさか…と目を見開く。 「知らされてない、のか…?」 「だから何が」 話の先が読めず、苛ついた口調でナマエがカンセルに詰め寄れば、 カンセルは強くナマエの肩に手を置いた。 ナマエはビクッと肩を揺らすが、カンセルから向けられる真剣な眼差しを見つめ返した。 「落ち着いて聞けよ」 ドクン 心臓の音が、少し大きくなった。 「アンジールと、ジェネシスが…死んだんだ」 「え…」 ガンッと後頭部を殴られたような衝撃が走る。 カンセルは今…何と言った 「う…そ」 「ナマエ」 大きく見開かれたナマエの瞳は、カンセルを映してはいなかった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |