*
あんなザックスは、今まで見たことがない
彼をあそこまで、追い詰めた事実…
しかしその事実を知るにはもちろん、こちらにだって覚悟がいる…
その事実を知った時、
私もあのようになってしまうのか
それほどの、ことなのか
不安は広がる一方で、それらを振り切るように家から飛び出した。
ナマエは自分の家にカードキーでロックをかけて、フロアの一番端のエレベーターに向かう。隣のザックスの家のドアをチラッと見るが、人の気配はしなかった。
そのままちょうどこの階にあったエレベーターに乗り込み、会社へ向かうことにする…
「よ、ナマエ」
「あぁ…」
ソルジャーフロアに着くと、カンセルとちょうど出くわす。
ナマエが曖昧な表情で笑って返せば、カンセルは何とも言えない顔をする。
「まぁ、俺がとやかく言える立場じゃないが…元気出せよ」
「…?」
その意味深な言葉に、ナマエは身に覚えがなくて首を傾げた。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!