[携帯モード] [URL送信]
*

ザックスとナマエは一旦自分の部屋に戻った。
その間、ナマエは決して口を開こうとはしなかった。




*********


「アイツ、何かあったのか…?」

自室で準備しながら、ザックスはため息をつく。
ナマエが入社して、まだ1ヶ月しか一緒にいない。しかし、それだけで十分に彼等は打ち解けていた。
しかもザックスとナマエの部屋はまさかの向かい部屋同士。
ザックスは夕食などを作るのが面倒くさい日は、ちょくちょくナマエの家に転がり込んでいた。ナマエはあからさまに迷惑そうな顔をしてみせるが、仕方ないと言いつつもしっかりザックスの分も用意してくれる。
感情を表に出しやすい性格なのかと思うと、実はここぞと言うときはしれっとした顔で隠しきる。
人付き合いが苦手そうだと思うと、案外友達を作るのが上手い。
めんどくさがりに見えて、お母さん並みのおせっかいをする。
ナマエの意外性には、ザックスはとても驚かされていた。しかし、ナマエはそんな自分をありのままにザックスにさらけ出していた。
だから、ザックスもナマエとしっかり向き合えるのだ。

[*前へ][次へ#]

4/10ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!