* ―――ザックス、よくやった なんで、誉めるんだよ なんで、そんな嬉しそうに笑うんだよ ――夢を持て、英雄になりたければ夢を持つんだ 眼前にせまる、 どんなに時間が経っても頭から離れない映像 そしてあの人の声 なぁ悪い冗談はよしてくれよ、って笑い飛ばしたかった。 だけどあの時俺と対峙したアンタの目は本気で 本気で俺にアンタを殺せって、言ってたんだ。 鮮明すぎる記憶がめぐる。 ――次はお前の仕事だ…待っている人がいるんだろう アンタはそう言って、バスターソードを俺に向けた。 あぁ…もう、昔のようには戻れないのか 直感的に理解した。 ―――誇りを、忘れるな 最後のアンタの言葉は、 どうしたって俺には 重すぎて、受け止めきれなかった アンタを失った心が虚無感で嘆いている 狂ったように、最後に託されたバスターソードを拾い上げて背負う それはヤケに重くて、まるで俺を拒んでいるようだった [*前へ][次へ#] [戻る] |