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「この子達を見てると、平和だなぁって思う」

今度は隠れんぼを始めた子ども達を見送りながら、ナマエは他人事のように呟く。
ウィンドは眉をひそめてナマエを見た。

「それじゃアンタはそうじゃないって聞こえるぞ」
「…はは」

私の周りで起きることは平和という言葉からかけ離れている
全てが非現実的なくらいに

だからこそ、こんな平穏がとても心地よい
子供達の笑顔が見られるうちは、私はまだ幸せなのだと思いたい
そんな私に出来ることは、一つしかないと思うのだ
この暖かな場所を、人々を

「守りたいよ…」

ポツリ
染み渡るような、小さいがはっきりと聞こえた言葉。
しかし言ってしまった後、ナマエはしばらくしてからハッと顔をあげた。

「ごめん。今なんか…」
「どうした?」
「いや…」

どうしたというのだろう
先ほどから不可思議なナマエに、ウィンドは首を傾げる。
何か悪いものでも食べたかと冗談半分に言ってみれば、そうかもしれない…と真剣に返されて更に重病だと気づく。

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