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「で、今日はどうしたんだよ」
「ちょっと付き添いでね」

ナマエとウィンドはベンチに腰掛けて、走り回る子ども達を眺める。
危なっかしい足取りで、それでも必死に転ぶまいと地に足をつける彼等はなんとも微笑ましい。

「付き添いって…この前のアイツ?」
「うん。エアリスに花売りワゴン作ってあげるって約束したみたいで」
「で、今作ってるのか?」
「ううん、急に仕事が入ったから帰っちゃった」
「アンタを置いて?」
「迎えが来たから、そのまま行っちゃった」

私が来た意味ないよね、と拗ねたふうにナマエは腕の中に収まっている男の子のほっぺをふにふにと引っ張る。
なにすんのさ、と男の子は仕返しと言わんばかりにナマエの手をつねった。
痛くないけど、

「まぁ、こいつらはいつでもアンタなら大歓迎だよ」
「そう言ってもらえると嬉しいな」

ニシシッと顔を見合わせて笑う。
すると、次第にわらわらと子ども達が集まってきた。


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あきゅろす。
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