心配いらない、見つけたよ 「久しぶり」 「あ、お姉ちゃんだ!」 先日の記憶を辿りながら一人、公園に向かう。 そこには変わらない彼等がいた。 --心配いらない、見つけたよ-- 公園には数人で遊ぶ子ども達と、それを見守る一人の大人がいた。 ナマエの気配を感じ取った彼等は、公園の入り口に目を向ける。 子ども達の笑顔はさらに輝いた。 「お姉ちゃん遊ぼー!」 「うわぁ!」 一斉にナマエの足元に群がる子ども達。 ナマエは苦笑して彼等を抱え上げ、ベンチに座ってこちらを見ている青年に顔を向けた。 「久しぶり」 「ほんとにな」 その青年――ウィンドはベンチから立ち上がり、ナマエの腕の中から子どもを数人受け取りながら、笑いかけた。 「今日も落ちてきたのか?」 「冗談、さすがに体がバラバラになっちゃうって」 「いくらアンタでも無理か」 「どういう意味ですか」 たわいない冗談を並べ、此処も嫌いじゃないな…とナマエはプレートに覆われた空を見上げた。 [次へ#] [戻る] |