*
キュッ
右手をそっと握られて、ハッとエアリスを見上げる。
エアリスは優しく微笑んでいた。
「私と貴女、違うけど。そんなの関係ない」
「関係ない…」
「いたらいけないなんてこと、ない」
エアリスの言葉が、優しく響く。
温かい…
この子は、まるで
「…天使みたい」
「私?」
「うん」
思っていたことが、するりと声に出てしまう。
すると、エアリスは可笑しそうに笑った。
「あの人と同じこと、言うんだね」
「あの人?」
「フフ、ザックス」
ザックスの名前が出てくるとは思っていなかったので、ナマエは思わず目を見開いた。
エアリスはなおも笑っていた。
「そっくり」
「うっ…」
「いや?」
「う〜ん…複雑」
プッ
二人は顔を見合わせてふきだす。
あぁ、同じなのかもしれない
二人は互いにそう思った。
少しだけ、神様に許されたような気がした。
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