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「ザックス、早くしろ」
ツォンはヘリに乗るためにこちらに背を向ける。
すると、ザックスは首を傾げて見せた。
「ナマエは行かないのかよ」
「毎回毎回、一緒に仕事に出れるわけがないだろう」
「え、いや!そうゆうことじゃ!」
ヘリに乗り込み、振り向いたツォンの呆れたような表情に、ザックスは顔を真っ赤にした。
ナマエはその頃、まぁ当然だろうな…と自分が今回の仕事に組み込まれていない事に納得していた。
「だってジェネシスはナマエの」
「ザックス!」
「ナマエ?」
「私のぶんまでお願いね」
ザックスはいささか不満そうにナマエを見るが、ナマエは首を横に振った。
邪魔になれば削除、人も国も…
セフィロスに聞かされた、この組織の実態。
ナマエはその言葉を頭に反芻させながら、ザックスを見上げた。
ザックスは言外の意味をはかりかねたが、今は頷くしかなかった。
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