*
ピルルルルルル
ピッ
「もしもし」
『ちょっとザックス!』
「ナマエ?」
電話をかけてきたのはどうやらナマエ。
「どうかしたか?」
『どうかしたかって…今日の任務に出ないつもり?』
「今日の任務?……あ!」
『忘れてたの!?』
ザックスは今思い出したと言わんばかりに顔をしかめる。
今日も後輩指導の任務が入っていたのだ。
ザックスはそれをすっかり忘れていたようだ。
電話越しに聞こえるナマエの声は明らかに怒っていた。
『集合時間過ぎてる!30秒!』
「いやいや30秒って無茶をおっしゃる!」
『じゃあラザード統括に言いつけるよ』
「それはマジ勘弁」
そんな無益なやりとりをしていると、ナマエの声に被さって他の声が聞こえてきた。
『ナマエ、全員揃ったけどどうする?』
『あ、本当だ。誰かさんとは大違いだね!』
『え?何の話?』
電話のあちら側では随分親しげな会話が聞こえてきた。
思わずザックスは頬をヒクつかせた。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!