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「で、結局どうしたいわけ」
「へ」
だからどうした、じゃあどうしたい?
どうやらそこまで頭が回ってはいなかったらしく、ザックスは困ったように首を傾げた。
「どうしたいって、言われてもよ」
「じゃあナマエがずっとその後輩ばっかりと絡んでても良いのか」
「それは良くない!」
「じゃあ何とかしろよな」
「だから、どうやって」
ガクッとカンセルは頭を垂れた。
あぁ、どこまでコイツは馬鹿なんだ。この調子じゃ、進展が遅すぎる…
カンセルは深くため息をつくと、覚悟を決めたように顔をあげた。
「簡単な所から言うとな」
「おう」
「ナマエとその後輩に会わせないようにお前がリードすりゃあ良いんだよ」
「え?それだけ?」
「大雑把に言っちまえばな。後は自分で考えろよ」
世話のやける親友だぜ全く、とカンセルは軽くザックスの頭を小突く。
すると、ザックスのケータイから着信音が響いた。
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