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正体不明の感情




「あ、クラウド!乗り物酔い治った?」
「そんなに早く克服できるわけない」
「頑張れ頑張れ気合いだせー」
「うわ!止めろって!」




--正体不明の感情--




「なー、ザックス」
「ん」
「足ガタガタ揺すんの止めてくんね」

ソルジャーフロアに、大の男が二人ドカッと座っていた。
ザックスと呼ばれた青年は先程からひっきりなしにビンボー揺すりを繰り返す。どうやら何か不機嫌なようだ。
隣に座っているのはザックスの親友ことカンセル。いい加減煩わしくなったらしく、ザックスの膝に無理矢理力を込めて制止させた。
すると、不満げな瞳を向けられる。

「何すんだよ」
「さっき言ったろ。その揺れがウザいんです」
「良いだろ減るもんじゃないし」
「減る減らないの問題と違うから」

お前マジでどうした、なんかあったわけ?

カンセルはいつもと明らかに様子の違うザックスに心配そうに問いかけた。
こんなにあからさまに不機嫌なことを表に出すザックスは滅多にないからだ。

ザックスはしばらく黙ったあと、荒くため息をつく。


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