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「ザックスに言われたくない」
「それのが聞き捨てならねぇんだけど」
べーッとナマエは舌をだす。がきんちょか、とザックスは笑ってナマエの頭から手を放した。
ナマエは自分の頭を不安そうに抱えた。
「なんか頭が別のパーツみたいな感じ…」
「もとからだろ」
「うるさい」
「うぐぉ!」
またもや不意打ちのナマエのど突き。
見事に直撃をくらってしまうザックス。
先程の学習は活かされていなかった。
ザックスは腹を抱えて唸った。
「俺…いじめにあってんだけど」
「ただのスキンシップなのに大袈裟なんだから」
「これをスキンシップつったら、この世の暴力は全てスキンシップになっちまう」
「兄さんやアンジールはこれくらい平気だったよ」
ナマエはきょとんとして自分の拳を見た。
その何気に無邪気なトコロがおっかねえよ
ザックスはホロリと涙した。
ナマエは不思議そうに、しかし面白そうに笑った。
この数日後、
ソルジャー大量脱走事件が起こることとなる。
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