*
アンジールは、そのバスターソードで空を斬り二人に向き直る。
「ザックス、ナマエ…俺と一緒に戦え。敵は世を苦しめるもの全てだ」
ザックスとナマエは、顔を見合わせる。
いつものアンジールが…戻ってきた気がした。
互いにそれを感じ、嬉しさがこみ上げてきたのだ。
アンジールの覚悟を受け取り、目を合わせて頷く。
「力、貸してやる」
「うん、貸してやる」
しかし向き直ると、そこにアンジールの姿はなくなっていた。
一瞬また裏切られたのかと、脳裏をよぎる。
しかし、それは瞬間跡形もなく消しとばされた。
「う、うわぁ!」
突然、後ろから力強い腕が腰に回される。
そして次の瞬間、フワリと浮遊感が体を襲った。
「あ、アンジール!」
「あそこまで運んでやる」
「良いって!」
アンジールはクイッと顎で神羅ビルをさす。
まるで子供を抱き上げるように担がれたナマエとザックスは、プライドがずたぼろ。
「飛ぶのは、良いもんだぞ」
アンジールは自慢げに翼をひらめかせ、ビルへ向けて飛んでいった…。
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