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「私、エアリス」
目が覚めると、天使みたいに可愛い子が俺をのぞき込んでいた。
「君、落ちてきたの」
エアリスと名乗ったこの子は、俺が落ちてきたのであろう場所を指差す。
俺はぼうっとする頭をすっきりさせようと頭を振って起き上がる。
「ありがとな、エアリス。俺はザックス…なんかお礼、しなくちゃなぁ」
「いいよいいよ」
「そうはいかない…デート一回、てのは?」
「何それ。ばっかみたい」
エアリスはクスクスと笑って、俺の申し出を遠慮した。
よく笑う子、ふとそんな事思った。
ホント笑顔が似合うな-…
無愛想なアイツとは大違い…って、あれ?
アイツ…
どこいった!?
「ナマエ!?」
「え?誰?」
俺はすかさず辺りを見渡す。
しかし、物静かなこの協会には、アイツの姿はなかった。
確かに一緒に落ちてきた…
しっかり抱きしめたはずなのに
「エアリス、俺の他に誰か落ちてこなかったか?」
「うーん、知らないけど」
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