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ミッドガルのスラム、か…
話で聞いたことはあったけど、始めて来た

ナマエはそのまま廃棄物の山から抜け出して、通りに出た。

「ザックス…どこかな」

辺りを見渡すが、ザックスらしき人物はいない。
ぞくり、と背筋が冷えた。

独りは…イヤだ、な

仕方がないので、ナマエは辺りを散策することにした。

「日が当たらない…夜みたい」

ナマエは少し息苦しさを感じながら、宛もなく歩く。
すると、見知らぬ男性に声をかけられた。

「見かけない顔だな、アンタ」
「え、あぁ…ちょっと」

ナマエは人に出会えた事に、とても安堵した表情を見せた。

「どこから来たんだ?」
「上から…さっき落ちた」
「は!?あんな上から!?」

男性は驚愕していた。
確かにプレートは真上にあると言っても、地上からかなり離れている。
とてもじゃないが、普通の人間が落ちたらひとたまりもない。

「そんな人間いるんだな…」
「ごめん。普通じゃないんだ」
「何で謝るんだよ」
「…なんとなく」

プ、と二人から笑いが漏れた…
良かった。生きた心地が…する


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