*
「ぐッ…」
「ザックス!!」
ナマエはザックスに駆け寄った。
つらそうに咳き込むザックスを庇うように、アンジールに向き直る。
「アンジール、何でこんなことするの…!?兄さんもアンジールも、おかしいよ!!」
アンジールは顔を歪めてナマエを見る。
「お前には…関係ないんだ」
「!!」
ナマエはその言葉にひどく打ちひしがれた。
ナマエは震える唇を必死に噛み締める。
「いつも…いつも、そうやって私を置いていく!!どうして突き放すの?何で何も教えてくれないの?」
「ナマエ、下がれ」
「ねぇどうして!?」
「下がるんだ!!ナマエ」
アンジールは声を張り上げる。
魔法を腕に篭め始めた。
しかしナマエも一歩も譲らなかった。
「ならば、戦え!」
アンジールは篭めた魔法を拳に集め、床に打ちつけた。
それは床を伝わり、ザックスを庇ったナマエに直撃した。
「うァ…!!」
「ナマエ!!」
ザックスはナマエを抱え込む。
すると、今の衝撃に耐えられなかった床が崩れた。
「うっうわあぁあああ!!」
二人はプレートの下へと落ちてしまった。
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