廻る星姫 ―スター・プリンセス―
身代わりと代償
「はぁ、はぁ、っはぁ、はぁ、っは、(いた!!)」
前方には探していた少女が横断歩道を渡り終わるところだった。
しかし、運命は非情なもので、少女の運命はもう目前に迫っていた。
トラックのクラクションが響き渡る中、道路には、驚きか恐怖かで身を固めている少女が。
「っ!?(間に合わないっ!?)月子ちゃんっ!!」
「ぇっ!?」
私は入れ替わるように月子ちゃんを歩道側に引っ張った。
そのとき見たのは、月子ちゃんの驚愕した表情だった。
その直後、全身に激しい痛みが奔った。
「(月子ちゃんには、笑っていてほしい・・・。)
そして、私の視界はブラックアウトした。
「星奈ちゃあああぁぁぁあああぁぁんんんっっ?!!」
真っ赤に染まった辺りには、少女の悲痛な叫び声が響きわたった。
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