廻る星姫 ―スター・プリンセス―
残酷な星詠み
「っ!!?」
忌まわしい星詠みという力で視えたのは、唯一無二の友人がトラックに轢かれて紅に染まるという残酷なものだった。
“星詠み”とは簡単に言うと、少し先の未来が見えるというものだ。
未来が見えるからこそ、私は今まで幾度となく未来を変えてきた。
しかし、そう簡単に未来を変えることはできるのか?
――答えは否だ。
起こりうる運命を変えるということは、運命の軌道にずれが生じてしまうため、変えた者がずれた分の代償を払わなくてはいけない。
それでも、運命に逆らってきた。
――それが私の運命だから・・・。
「(あの子を死なせてはいけない・・・!!)」
代償を払わなくてはいけないと知っていても、私はあの子の運命を変えたい・・・!!
それがたとえ『死』だとしても・・・、私は・・・。
異能持ちの少女は走った。
月に愛された少女の運命を変えるために・・・。
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