廻る星姫 ―スター・プリンセス―
越前said
朝、久々に寝坊もせずにスッキリとした目覚めだった。
朝食を食べるために下へ降りる。
「あら、おはよう。リョーマ。
どうしたの? 今日は随分と早いじゃない。」
「おはようございます。リョーマさん。
朝食、できてますよ。」
「はよ。げっ、また洋食・・・。」
「よぉ、青少年。めずらしいこともあるもんだ。
お前が早起きなんてな。」
俺は、親父の広げている新聞の隙間からエロ本がちらりとのぞいているのに気づいた。
「・・・親父、エロ本見えてる。」
親父の言い方にイラついた俺は、お袋たちの前でわざと言ってやった。
「あっ!てめっ、リョー「あなたっ! また、エロ本なんて読んで!!」いや、これはだなぁ・・・!!」
すると、親父が怒ったお袋にすごい勢いで謝っていた。
俺は、素知らぬ顔をして冷蔵庫から牛乳を取り出して飲む。
ふいにメールの着信音が鳴って、ディスプレイを見るとそこには、ひとつ年上の幼馴染の名前があった。
めずらしいなと思い、すぐにメールの内容を読むとこれから日本で生活するからよろしくね"と英語で簡単に書かれていた。
驚いて、もはや日課となった毎朝の牛乳を噴き出してしまった。
お袋と親父にに汚いと言われたが、そんなことは関係ない。
俺は急いで同い年の幼馴染に電話した。
数コールしてつながった。
「あ゛ぁ゛?
なんだよ、リョーマ。こんな朝っぱらから。」
「そんなことはどうでも良いんだよ!
それより、メール見た? ていうか、きた?」
「メールぅ? んなもん知るかよ。」
「はぁ、これだから大我は・・・。
あのね、セナ姉が来るんだよ!! 日本に!!」
「は? セナが?」
それきり反応がなくなったため、しかたなく通話を切った。
会うのは何年ぶりだろう・・・?
たった数日間でも待ち遠しくてたまらなかった。
「次は絶対に勝つ!」
―――小さな決意を胸に秘めて・・・
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