廻る星姫 ―スター・プリンセス―
ナミダ
それから、数日間は手塚さんの家にお世話になることになった。
お母さんの弟さんが私を引き取るらしい・・・。
彩菜さんたちは面倒を見てくれるって言ってくれたけど、迷惑は掛けられないから・・・。
お母さんの弟さん、流さんはアメリカで貿易関係の企業を経営しているらしいから、一緒にアメリカに行かなければならない。
報せを聞いてからの私は抜け殻のようだった。
ご飯を食べても、もどしてしまう・・・。
そんな私の様子を心配して、くにみつくんがずっと傍にいてくれた。
不思議と一度も涙は出なかった。
周りの大人たちは涙を見せない私を"気持ち悪い"と影で言っていた。
ねぇ、四季。
置いて行かれるってすごく悲しくて、つらくて、心にぽっかりと穴が開いたみたいで寂しいんだね・・・。
勝手に置いていってごめんね・・・。
お母さん、お父さん、
今まで育ててくれてありがとう・・・。
私は、お母さんたちに恥じない娘になります。
空を見上げると雲ひとつない青空が広がっていた。
ナミダが一筋流れた・・・。
堰を切ったように、瞳から涙が次から次へと流れてとまらなかった。
傍にいたくにみつくんが私を抱きしめた。
私は、泣き疲れて寝てしまうまでくにみつくんに縋り付いて泣いていた。
彩菜さんたちはそんな私たちの様子を見て、安心したように微笑んでいた。
私はお母さんとお父さんのご冥福を心からお祈りしています・・・。
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