龍×葵 日常の一コマ 「葵っ!!!」 そう言って、龍さんが授業中の教室に飛び込んできたのは五分前。 「りゅ龍さん!!??」 ギュー。 彼は僕を抱き締める。 「…。」 シーン… 「…。」 えーっと… 「なっなんなんだね!?君はー!!」 龍さんが先生に怒られるのは当たり前だった。 ×××××××××××× 「もう…なんで授業中にきたんですか…」 今は昼休み。 カフェテリアに来ていた。 「だってさぁ…俺の教室からお前が泣いているように見えたんだって…」 あの後、龍さんはこっぴどく怒られ、疲れ果てていた。 「だからって…」 僕はため息をつく。 「いいですか?授業中はいくらなんでもダメです」 龍さんは無言でカレーを食べていた。 「…聞いてますか?」 僕はジッと龍さんを見る。 なんとなく目を泳がせていた龍さんは、残っていたカレーを全部口につめこむと… 「はいはい…だけどなっ俺はまたお前が泣いてるって思ったらいくからなっ」 そう言って、去っていった。 …………バカ。 顔が赤くなってしまう葵でした。 【つづく】 [*前へ][次へ#] [戻る] |