圭×翔太 4 〈圭サイド〉 「あぁ…」 俺は後悔していた。 翔太を恐がらせるつもりはなかったのに… なんでこんな… でも本当に止められなかったんだよなー…自分を… 「あぁー…好きなのに…」 俺は中庭のベンチに座っている。 そこに、龍が現われた。 「よぉ」 龍は幼なじみである。 龍は自然に隣に座った。 「めずらしく元気ねーじゃんか」 けらけらと笑っている。 「うるさい!龍!…俺が悩んでるっていうのに…どっかいけ!!」 俺は強く龍に怒る。 「まぁまぁーんで、どうした?」 長い付き合いで全て龍にはばれていた。 「どうした?って聞くまでもねーか。どうせあの一年の坊主のことだろ?」 「…なんでわかるんだよ」 俺はちょっとくやしかった。 「わかるよ。どーせ、また頭くることあって、思ってもないこと相手に言ったんだろ。」 図星である。 「はやく、あやまってこいよ」 龍はフッと笑った。 「……。」 龍に見透かされ、俺はむすっとする。 「はやくいかねーと、あの坊主かわいいから、俺がたべちゃうぜ」 龍のその言葉に頭にきて、俺は気付いたら、 「絶対ダメだ!!!」 と龍に言い、翔太のもとに走っていた。 「顔を真っ赤にして怒っちゃってー今回まじ本気じゃん」 そう言いながらほほえむと龍は去っていった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |