圭×翔太 屋上1 〈翔太サイド〉 「おーい!!しょーたぁー」 今、俺は授業中だ。 なのに… あの男は、なに堂々と… グランドから叫んでんだ? 「僕だよー圭だよー」 ……。 「おーい」 「……だまれー」 俺はこうして、いつも三階の教室の窓から叫んでしまうのだった。 ×××××××××××× 「今日も愛されてるねー」 昼。 仲がいい由希はフフッと笑い冷やかしてきた。 「何言うんだよ!由希!!俺が迷惑がってんの知ってんだろ!?」 俺は、ついつい熱くなって否定していた。 「知ってるけどーそんなに愛してくれるなんて、嬉しいじゃん」 由希はこういう奴だ。 「…お前に俺の気持ちがわかるかよ…」 「え?」 「なんでもない!!ほらいくぞっ」 「あ!!まって」 ここ最近、アイツのせいで俺はイライラしていた。 あの、 『工藤圭』 という男のせいで… 俺は… 考えるだけでもいやだ!! 俺の怒りは最高潮まで来ていて、もう爆発寸前だった。 「俺…あいつに話つけてくる!!!」 「あっ!!!しょーたっ」 これが、この話のはじまり… [*前へ][次へ#] [戻る] |