伶一×渚 5 それから、俺たちは 何度も体を求めあい、 愛し合った。 次の日ー… 俺はいつものように教室にむかっていた。 (今日は俺から恭介のところにむかえにいこう) 俺は昨日のことがわすれられずにいた。心が通じたのが嬉しくてー… しかしー… 「おいっ伶一!!恭介君が…」 運命はあまりにも残酷でー… 嫌な予感はしてたんだ。 いつも、さりげなく薬をのんでいたし、いつも咳をしていた。 『恭介君は今日の朝たおれて…なんでも前から危険な状態だったらしい』 『あの子と仲良くしてくれてありがとう…最後まで幸せそうだったわ』 『君は聞いていなかったのかい…?』 それから、葬式などあっけなくおわって、 俺はまたあの屋上にいた。 「…今日って何日だっけ?」 屋上の上では鳥が自由に飛び回っている。 「なぁ…恭介」 俺は一度も泣かなかった。 【つづく】 [*前へ][次へ#] [戻る] |