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be constantly blinking@(1000hit)
1000hitのキリリクを
して下さった
キリトさまに捧げます

美人攻×普通受





二人の間の確かな絆
身に余る程の愛
胸一杯に感じる
幸せと充実感

でも、
たまに不安になる

誰もが振り返る
綺麗な君
魅力の溢れる
美しい君
そんな君は、
本当は住む世界が
違うんじゃないかって

ゆっくりと瞬きをして
目を開けた時に
浮かぶのは君の美しい笑顔
もう一度
短く瞬きをすれば
降ってくる柔らかいキス



be constantly blinking


「ただいまー」

 今日は俺達が一緒に暮らし始めて、ちょうど1年、そして由宇の誕生日でもある特別な日。
 仕事を早く切り上げてダッシュで帰って来たのに…。当然笑顔で出迎えてくれるだろうと期待をしていたのに、由宇の姿はなく、肩透かしを食ってしまった。
 なんだか侘しい気持ちを抱きながら、バラバラに飛んでいった靴など構わず、彰の姿を探す事にした。
 探すと言っても、1LDKの部屋なんだから、大して探す場所なんてないんだけど。

「ゆうー?帰ったぞー」

 人の気配の全くないリビングをサッサと通り抜け、ベッドルームを覗く。
 西向きの大きな窓がついたこの部屋は、全体がオレンジに染まっていて、斜めに差し込む優しい光の中に愛しい由宇の姿を見つけた。
 布団もかけず、俺の枕を抱っこして丸まっている恋人。
 色素の薄い肌と髪は、西日に照らされオレンジ色に輝き、長い睫毛は頬に影を落とす。その人形のような美しさにハッと息を飲み、時間が止まる。ギュッと心臓が掴まれ、体の動きさえも止まってしまった。唯一自由の利く瞳で、由宇の頭の先から爪先までゆっくりと視線を巡らせる。そして、サクランボみたいな唇がスゥスゥと規則正しい小さな寝息を立てている事を確認して、ホッと息を撫で下ろす。

「ただいま」

 ここでやっと金縛りが溶けて自由になった俺は、由宇を起こさぬ様に、そっと近付いてサラサラの髪を優しく撫でる。たまらず少し長めの髪にそっと口付けると、その瞬間、手首に痛みが走った。
 突然腕を引っ張られ、そのままベッドへ倒れ込む。

「おかえり」

 目に写るのは、天井と綺麗な笑顔。
 あ、いつの間にか押し倒されてる? そう思った時には、由宇の顔が目の前まで近付いてきていて、目を瞑る暇もなく唇を奪われた。

「んっ……っ」

 脳が痺れるほどの激しい口付けに、何も考えられない。ただ、体中を異常な速さで巡る血液の音だけが、やけにハッキリと聞こえた。

「はぁ……やっ……」

 苦しくて、抵抗しようとすればするほど、しつこく追いかけてきて絡まる熱に、俺の身体の奥からジワジワと熱が引き出される。抗議の言葉を口にしようとすれば、そこから漏れるのは、想いとは全く逆の甘い吐息。
 じんわりと沸き上がる熱に、頭が真っ白になりかけた時にようやく開放された。
 酸素を求めて、急いで大きく息を吸い込む。肺に差す冷たい空気に、なんだかすこし、寂しさを感じた。



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20090320






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あきゅろす。
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