冷たさと熱さとA 700hit (変態攻×強気受)
変態攻×強気受
もう我慢できない。
「あ゛ー!!も、いい加減にしろ!」
変態のみぞおち辺りに、思い切り肘をねじ込むと、声もなく蹲る。
いい気味だ。
今のうちにこの変態から少しでも離れようと、ドアノブに手をかけた所で後ろから声が掛けられた。
「ハニー、随分熱烈な愛情表現だね」
本当にしぶといヤツだな。
首だけで振り返って睨み付けるが、奴はまだ顔を上げない。
「まだ言うか、その口聞けなくしてやろーか?」
ゆっくりと顔を上げたアイツの表情は、蕩けるような甘い甘い笑顔で。思わず見惚れそうになって、固まってしまった。
だって、コイツ無駄に顔だけはイイんだ。黙っていれば格好いいのに……。って何考えてるんだ俺。顔が良くてもコイツは変態だ。
「ハニーの口で塞いでくれるなんて、大歓迎だよ」
ガツンと後頭部に衝撃が走り我に帰る。
なにが起ったのかすぐには理解出来なかったが、俺の両手は顔の横で、後ろの扉に縫い付けられている。
鼻先が触れそうな程至近距離で見つめられて、金縛りにあったように動く事ができない。
「っ……誰がするかっ」
「そんな熱い瞳で見つめられたら、我慢できない」
ヤツの瞳に写る自分の姿が見える。
不思議な色のその瞳に吸い込まれてしまうような錯覚に陥り、体は痺れたようにジンジンとして力が入らない。
「見てなんか、ない」
なんとか絞り出された震えた声は、聞き逃すほどか細いもので、顔に熱が集まって行くのを感じた。
「も、黙って」
更に近付く気配に、反射的にギュッと瞳を瞑ると、次には冷たいヤツの唇が重なった。
「熱い」
唇を触れたままそう言って、ベロっと舐めてきた。
「ちょ……っんんぅ」
反論しようと口を開けば、すかさず舌が滑り込んでくる。氷のようなソレは、俺の口内を縦横無尽に這い回り、熱を奪ってゆく。
その温度が不思議と心地良く、脳まで痺れさせた。
「ふぁ……っ……んっ」
噛み付くような激しいキスに、息継ぎが上手くできない。
苦しさから変な声が漏れ、堪らなく恥ずかしいけれど、そんな感覚さえ既に麻痺していた。
2人の温度が混ざりあって、このまま溶けてしまいそう。
……それも、いいかもしれない。普段では絶対にそんな事は思わないけれど、この時だけはそう思った。
20090211
「ねぇ、いい加減嫁にこない?」
「……だっれが行くか!
俺は男だ!消えろ変態」
何やら中途半端で終ったような感じですが、その後はご想像にお任せします(笑)
悩みながら何度も何度も書き直したのですが、力足らずで面目無いです。
でも、楽しく書かせていただきました。
珍しくテンション高めで←
やっぱり受け溺愛攻めは最高です。そして強気受けもかなり好物です。
…でも結来の書く強気受けくんは、可愛気がなさすぎる気がする…。
そして、700hitでキリリクを下さった優さまに捧げます!
返品苦情可です。
思っていたのと違かったらスミマセン。
気に入らなければ、何なりと返品しちゃってやって下さい!
素敵なリクエストありがとうございました。
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