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和田木は、壊れたようにずっとわめいている僕をなだめるように撫で、警察署に電話をし始めた。
コートを着せられ、和田木が乗ってきた車の助手席に乗せられる。

「和田木、シート、汚れちゃうよ…」
「別にいいですよ、洗いますから」
「…、あの、警察に、強姦されたなんて、言わないで。世間に広まったら、笑いものに、なるから。きっと」
「…はい」

そう言って笑ってくれる和田木は、僕の目には少し格好良く見えた。どうせなら、あんな奴らじゃなくて和田木に襲われたかったような気もする。
男達が起きないかと心配したが、警察が来るまで彼等は起きあがらなかった。
帰りの道で、僕はぽつりぽつりと話す。

「なんで、場所…」
「所長、自分のピアスに発信機取り付けたの、忘れたんですか?」
「…ええと――ああ、二年前に…よく覚えてたね」

そういえば、当時は遊び半分に取り付けたのだった。売れてもなく毎日が暇だったし、そんなこともしていた。よくよく話を聞くと、テレビの時間に合わせて目覚まし時計をセットしてあり、僕が連れ去られて30分後には異変に気付いたようだった。
とりあえず、生きて帰れたのは儲けものだったかも。

「…っ、あ」
「…?」

僕は車体の揺れにびくり、と身体を震わせた。
媚薬の効果は切れてはおらず、中途半端に上り詰めた熱が渦巻いている。事務所まで、我慢出来そうにない。

「わ、和田木…ちょっと、こっち、見ないで…」
「…はい」

小さく丸まって、自分の性器に触れた。

「…あっ、ふ、ぁ…、んっ」

声を殺そうとしたが、敏感になったそこは、触るだけで電撃が走るように刺激がきた。
徐々に、激しく擦り上げる。

「ひッ、ぁ、ん…っぅ、…和田、木…?そっち、事務所じゃない…」

僕は快感でぼーっとしながら、うわ言のように言う。
和田木は急に公園の前で車を止め、助手席に乗りかかった。

「所長、すいません…」
「ふ、ぇ…!?ッちょ、や!んぁあッ!」

助手席を倒して僕の自身に指を絡めると、和田木は早急に扱く。
更に尿道口をぐりぐりといじられて、僕の欲は絶頂に達した。

「ぁあっんッイくっ!出ちゃ、ぁんッ出る、ぅ…!」
「出して、下さい」
「ひぁッ!も、イクイクイクッ精液出ちゃうっあああぁ、ぁああーッッ!」

ぶしゃ、とシートに垂れる。ああ、汚しちゃったみたい。
息を荒げて余韻に浸ると、和田木が尻の穴に指を這わせる。先刻のことを思い、全身が固まった。

「やだ、和田木ッ、そこやだ…!精液も、おしっこも、うんこもいっぱい、きたない…!やめてっ!」
「汚くないです」
「…和田木っ…!」

なんか、怖い。
今までこんなのされたことないのに。

「おねが…っ、和田木にまで、そんな…されたら…っ」
「……!」

ふと我に帰ったように、和田木の動きが止まる。


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