7 和田木は、壊れたようにずっとわめいている僕をなだめるように撫で、警察署に電話をし始めた。 コートを着せられ、和田木が乗ってきた車の助手席に乗せられる。 「和田木、シート、汚れちゃうよ…」 「別にいいですよ、洗いますから」 「…、あの、警察に、強姦されたなんて、言わないで。世間に広まったら、笑いものに、なるから。きっと」 「…はい」 そう言って笑ってくれる和田木は、僕の目には少し格好良く見えた。どうせなら、あんな奴らじゃなくて和田木に襲われたかったような気もする。 男達が起きないかと心配したが、警察が来るまで彼等は起きあがらなかった。 帰りの道で、僕はぽつりぽつりと話す。 「なんで、場所…」 「所長、自分のピアスに発信機取り付けたの、忘れたんですか?」 「…ええと――ああ、二年前に…よく覚えてたね」 そういえば、当時は遊び半分に取り付けたのだった。売れてもなく毎日が暇だったし、そんなこともしていた。よくよく話を聞くと、テレビの時間に合わせて目覚まし時計をセットしてあり、僕が連れ去られて30分後には異変に気付いたようだった。 とりあえず、生きて帰れたのは儲けものだったかも。 「…っ、あ」 「…?」 僕は車体の揺れにびくり、と身体を震わせた。 媚薬の効果は切れてはおらず、中途半端に上り詰めた熱が渦巻いている。事務所まで、我慢出来そうにない。 「わ、和田木…ちょっと、こっち、見ないで…」 「…はい」 小さく丸まって、自分の性器に触れた。 「…あっ、ふ、ぁ…、んっ」 声を殺そうとしたが、敏感になったそこは、触るだけで電撃が走るように刺激がきた。 徐々に、激しく擦り上げる。 「ひッ、ぁ、ん…っぅ、…和田、木…?そっち、事務所じゃない…」 僕は快感でぼーっとしながら、うわ言のように言う。 和田木は急に公園の前で車を止め、助手席に乗りかかった。 「所長、すいません…」 「ふ、ぇ…!?ッちょ、や!んぁあッ!」 助手席を倒して僕の自身に指を絡めると、和田木は早急に扱く。 更に尿道口をぐりぐりといじられて、僕の欲は絶頂に達した。 「ぁあっんッイくっ!出ちゃ、ぁんッ出る、ぅ…!」 「出して、下さい」 「ひぁッ!も、イクイクイクッ精液出ちゃうっあああぁ、ぁああーッッ!」 ぶしゃ、とシートに垂れる。ああ、汚しちゃったみたい。 息を荒げて余韻に浸ると、和田木が尻の穴に指を這わせる。先刻のことを思い、全身が固まった。 「やだ、和田木ッ、そこやだ…!精液も、おしっこも、うんこもいっぱい、きたない…!やめてっ!」 「汚くないです」 「…和田木っ…!」 なんか、怖い。 今までこんなのされたことないのに。 「おねが…っ、和田木にまで、そんな…されたら…っ」 「……!」 ふと我に帰ったように、和田木の動きが止まる。 [*前へ][次へ#] |