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しましまのバンビ













お願いちゃんと見てよ、







■しましまのバンビ











総悟テメェ聞いてんのか、と声を荒げるもんだから、へぇ、とひとつ生返事。

するとさらにカンに障ったようで、眉間に寄せられた皺が一段と深くなった。




「何であんなことした」



土方さんが、青筋を立てて詰問しているのは、先日の、拉致監禁事件のこと。
結局首謀者は俺だったわけで、だからこそ余計にお怒り、というわけだ。





「土方さん、最近3日も貫徹だって言ってやしたよねィ…仕事忙しくて2週間も休みがないって」

「あ?それがどうした」

唐突な質問に、素っ頓狂な声を上げる。



「だから、ちょいと、寝かしてやろーと思いまして」
「寝かすって何!永遠にってことかコノヤロー!」
「まぁまぁ、」


俺の胸倉を捕まえた土方さんの手を、そのまま両の手で包む。

ふと、土方さんの腕の力が抜ける。




「そうそう、こーやって怒鳴られんのも、久しぶりでさァ」

「総悟、お前…」


「何だかんだで楽しかったでしょ?俺と繋がれてるって…」


上目遣いにその目を覗き込めば、息を詰まらせる。本当にチョロい人だ。


「俺ァ土方さんと遊びたかっただけでさァ!」
「〜っ…あのなぁ…」




ハァ、と大袈裟にため息をついて、土方さんはもういいよ、とついに白旗をあげた。


「じゃ、俺の勝ち」


口付けをねだると、優しく応じる。



「お前、あん時マジで死んだかと思ったんだからな」
「愛を確かめたんでさ」
「極端すぎんだよテメェはよォ!!」





だいたい最初から繋がれてやってるだろ、そう言って土方さんは俺の手の甲に口付けを落とした。
まるで従者みたいに。





「そうですねィ…じゃあ今夜は女王様プレイでも…」
「…遠慮させてください」







そうそう、俺が欲しかったのはこんな甘美な時間。









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みたされない愛なんて!







妄想@監禁編でした。
アレは、構って欲しい総悟くんの可愛い(?)イタズラです。


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