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甘さ、控えめ/ソウマカ、バレンタイン


今日は待ちに待ったバレンタイン。
前日、椿ちゃんやブレア達と夜遅くまで作った甘さ控えめなチョコレートはなんとか完成した。



「…ソ、ソウル!」

「なんだよ」

「いや、なんでもない…」

「じゃぁ何度も呼ぶなよ」


パートナーで、一応彼氏のソウルは、自室のベッドで雑誌を読んだままコチラには目を向けない。

勇気を振り絞って、何度かソウルの名を呼んでみたが、ソウルの声を聞く度に緊張して、なんでもないと言ってしまう。

そんな自分が情けなくて、ため息が出る。



「おい、マカ」

「何よ」

「さっきから思ってたんだけど、その手に持ってるやつ…」

「あっ…!!」


渡す前にバレてしまった。
ソウルは、マカの手に握られた青いリボンがラッピングされてるチョコをジッと見ていた。



「それ…」

「あ、あげる!」

「…ハ?」

「だからあげるって言ってるでしょ!」


マカは、ソウルに向けてチョコを投げると、顔を赤くして何処かへ走り去った。

残されたソウルは、チョコを片手にポカーンとしていたとかしてないとか……












甘さ、控えめ
「なんだ、アイツ…」


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