あの人が乱菊さんの事が好きで、
乱菊さんは市丸隊長が好きなのは知ってる。
あたしみたいな平隊員なんか、相手にされてない事は分かっていた。
あの人が、あなしなんか好きじゃないって
最初から分かっているのに……。
「……乱、菊…さん」
「…っ」
眠っている副隊長が、寝言で乱菊さんの名を呼ぶ。
「なんで……あたしじゃ、ダメですか…?」
そう問いかけたって、修兵さんは答えてはくれなくて…
そんなに乱菊さんの事、
好きなのかって思ったら、ちょっと妬けた。
「もう…修兵さーん。いい加減起きて下さいよ」
「…んー」
「んー、じゃないですよ。仕事、して下さい!」
あたしが修兵さんの事好きだって事は、本人も、勿論乱菊さんだって知らないわけで。
この思いは、誰にも言わないでおこうと誓った。
「…という夢を見ました。」
「お前…夢見る暇があるなら仕事しろ」
「修兵さんに言われたくないんですけど。」
my dream