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あと少し、/芥川夢、誕生日記念

今日は芥川くんの誕生日、という事を幼なじみでいろいろと世話になってる亮から聞いた。
好きな奴の誕生日も知らねぇのかよ、ってツッコまれたけどしょうがないじゃないか。最近、芥川くんを好きになったばかりで何も知らないんだから。


「とりあえず…どうしよう」

普段あまり話さない上に今はゴールデンウイーク、メアドも知らないからお祝いしたくても出来ない。
そんなとき、一通のメールが来た。知らないアドレス、少し見るのが嫌だったけど開いてみる。内容を見た所、どうやら芥川くんかららしい。亮から聞いたのかな?
芥川くんのメアドを何気に登録をし、返事を送ってみよう。

今から氷帝に来て、という内容に対してテニスコートに行けば良いの?と返信をして、とりあえず制服を着る。ブレザーを着ると暑かったので、カーディガンを着た。

『テニスコートの近くにいる』そんな短いメールを見て、チャリで全力疾走。なんとなく、早く行った方が良いと思った。
それから数分後、氷帝に着いて急いで自転車を置きテニスコートへと向かう……途中で誰かに名前を呼ばれた。
声がした方を見ると、芥川くんが日陰にある大きな木の下に座って私を見ていた。



「…芥川くん??」

「美姫ちゃん、こっちおいで」


手招きをしている芥川くんの隣に座ってみる。芥川くんは私の顔を見るだけで、何も言わない。なんとなく、空気が重く感じた。


「誕生日…おめでとう」

「ありがとう」


いつもの独特な喋り方もなく、珍しく起きている芥川くんが少し怖いと感じて、おめでとうを言うのにもかなり時間がかかった…と思う。



「うれC〜美姫ちゃんに祝って貰えて」

「そんな…プレゼントとか用意してないのに、ゴメンね??」

「E〜よ美姫ちゃんがいるだけで嬉しいから」


そう言って芥川くんは、私に触れるだけのキスをして笑った。綺麗で、ちょっと妖しく、カッコいい笑顔だと思った。








あと少し、
(キスの意味を知るまで、あと5秒)


─────────────
おめでとうジロちゃん!
少し遅くてすんません。
これからも、眠りの(黒)姫
で居て下さい!!笑
(09.05.05)


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あきゅろす。
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