[携帯モード] [URL送信]

伍萬打&2周年
目には見えないかもしれない((手塚




俺がこんなにも
人を愛せることを

今まで知らなかった




【目には見えないかもしれない】






恋だの愛だの

俺には全く関係ないと思っていた
俺には無縁のものだと思っていた


それは俺がわざと遠ざけていただけだったようで

気がつけばこんなに近くにあった



「国光おはよ!」

「…名前」



実際 人を好きになってしまえば変わってしまうという

俺も最近そのことを理解してきたばかりだ


だが その感情を表にだす手段を俺は知らない

それに比べ名前は感情が豊かだ
コロコロと変わり 自分の気持ちを素直に現す



「…俺が迎えに行くまで家の中で待ってろといつも言ってるだろ?」

「だって すぐ会いたいじゃん」

「……朝練があるから行くぞ」

「はーい」



こんな俺といて名前はつまらなくないのだろうか?


そうは思っていても それを聞いて真実を知り
名前が俺から離れてしまえばもう俺は恋というものがわからなくなってしまいそうだ…



「じゃあ 朝練頑張ってね!」

「あぁ 名前も部活頑張れ」

「ありがと また教室でー」


途中で名前と別れ テニス部の部室に向かう

すると肩に重みを感じた


「おっはよん 手塚!朝からラブラブじゃん」

「…ラブ?」

「毎朝名前ちゃんのお迎えに行ってさ〜一緒に学校に来ちゃてー」

「…菊丸 重いから退け」

「つれないにゃ〜」


菊丸は俺から退くと隣に並び笑顔でこっちを見てさっきの続きを話し出した


「放課後もちゃーんと名前ちゃんの家まで送ってあげてちゃんと彼氏してるじゃん」

「…そうか?」

「そうだよ!だって可愛い大好きな彼女を一人で家に帰すなんておかしいって」

「危ないからな」

「ちゃんと手も握って離れないようにもしてるんでしょ?」

「…手なんか握らん」

「………へ…? えぇーっ!!?」


菊丸は絶叫するとその場に立ち止まったが
俺はそのまま部室に向かった


「愛が足りなーい!!」


後ろから菊丸が叫んでいたが気にせずに部室に入った






―――――…


放課後
いつも通り 部活を終え 名前を迎えに行った


「…少し遅くなってすまない」

「国光!お疲れ様ー 私は大丈夫だよ 帰ろ」



名前はそう言うと荷物を持って俺の隣に来て歩きだした


が、朝菊丸に余計なことを言われたからか
名前の手が気になる

手を握るという行為をする利点はよくわからないが
それをしない事で愛されてないと思われてしまうのか…



「国光?」

「名前…?」

「どうしたの?黙り込んで」

「…いや」

「なんか国光変だよ?」

「………名前は俺と居て愛されてない と…思うのか?」

「…」

「…」

「っあはは!国光そんなこと気にしてたの?…私達は私達のペースでいいんだよ」

「本当にそう思うのか?」

「国光が歩調を私のペースに合わせてくれたり…そういう小さいことでも愛されてると思うよ」


にっこりと笑った名前を愛おしいと思った





((他の誰に言われようがこれが俺の愛)

愛され..★
初手塚でした

100530



[*前へ][次へ#]

あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!