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伍萬打&2周年
好き以上は語れない((宍戸




いつまでも
いつまでも

お前の事を好きだから

愛してるから…




【好き以上は語れない】






先月まで付き合っていた彼女の名前と別れた

本当は嫌で嫌で仕方なかったが名前が俺と別れたがる理由はわかっていた


付き合っているという事に変に安心してしまった俺は
最初の方こそ一緒に登下校したりデートをしたりと恋人ライフを満喫していたが 最近はめっきりしなくなっていて

デートどころか登下校もたまたま会えばする程度になっていた



…なんであの時 あぁしてなかったんだろう
こうしてれば…

後悔とまだ名前が好きって気持ちが心の中を気持ち悪ぃくらい渦巻いている


名前は前みたいに仲のいい友達として仲良くしてね
なんて言ってたけど そんなの無理だ

一度友達以上の関係になったのにすぐに割り切れる訳がねーだろ…


名前はすぐに外したお揃いのキンホルダーだって俺はまだ外せねーよ



忍足とかに見つかった時は「未練たらしいわ」ってすっげー嫌そうな顔してたっけ?

しょうがねーだろ?
まだ好きなんだから…



まだ、俺は…


す、き だか…ら…?




「あのね 宍戸私彼氏が出来たんだ」


「隣のクラスの人なんだけど」



ひさひざに見た名前の笑顔の原因は俺じゃなくて

久しぶりに見せた笑顔に期待とときめきを心の中で踊らせていた俺は
その言葉に絶望した


俺の口は自分のじゃないみたいだった


「…そうだったのか!よかったなっ」

「うん!」

「お前前から気にしてたもんな!」

「ちょっとね でも嬉しい」

「そ、そうだよな!おめでと」



そんな事なんか微塵も思ってないのに
祝福だってしたくないのに…

口は勝手に動く






それから名前が彼氏と仲良くやってる中
俺は何故か今まで以上に名前に対する気持ちが高ぶってきていた

名前はそんな俺に気付かず友達の時と同じように俺に話しかけてくる


それがうざくて嬉しかった
でも
…もう俺には気持ちは向けられねーのに



もう俺には

もう俺に、は

…も、う お れには









―――――…


「あっ 宍戸!」


休日部活の練習が午前だけで終わった日名前に会って

よく見ると名前はいつもよりお洒落をしていた


「何処か行くのか?」

「うん!デート」


にっこりと笑った名前を見た瞬間 自然と俺の手はラケットを取り出し
そのラケットを名前に向かって振りかぶった


テニスバッグの中身を全部捨てて気絶した名前をバッグに押し込める

別にこんな事を始めっから考えてた訳ではないのに自然と動く体は
あの時 名前に本心じゃない言葉を話していた時みたいで


…なぁ やっぱり、無理だ
俺は名前を失うなんて事は出来ねー

もう他の奴なんかに名前を見せねー、触らせねー、喋らさねー


俺だけがいる空間に閉じ込めよう……





((語る事は出来ねーから、態度で)

狂愛..★
爽歌様リクの宍戸です


※爽歌様のみお持ち帰り可
100226



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