[携帯モード] [URL送信]

伍萬打&2周年
少し違う変化が((忍足




昨日までガチガチ震えながら歩いた道が

今日は暖かい日差しと生温い風が吹き


冬から春に変わった気がした



昨日まで着てたコートをハンガーにかけてブレザーだけしっかり着て学校に向かう




【少し違う変化が】






今日は目覚めがよくていつもよりも早く家を出た

いつもは寒くて寒くて布団から出るのが嫌でしょうがないけど

今日は暖かい


昨日までカイロとマフラーが一番の友達だったのに



でも 早く起きたら起きたで暇で友達にメールをしたら
『テニス部の朝練を見に行ってるから来れば?』

って返ってきた


いつもは朝早いし寒いしで彼氏の侑士の朝練なんか見てられないけど
今日は暖かいからという事で朝練を見に行く事にした




学校のテニスコートに着くと人、人、人…

なんとか友達と連絡を取って友達が陣取っていた前の方に行く


やっと見えたコート内で侑士を探すけど ただでさえ部員数が多いから
コートの中も人だらけで見つけづらい

やっと探し出した侑士は丁度向日くんと打ち合いをしていた


放課後の練習は見た事があるけど
朝練は初めてだからいつもと少し違う侑士を見て胸が高鳴る


打ち合いとはいえ侑士に頑張ってほしくて周りの子達に負けないように大きな声を出して侑士の名前を呼んだ


「侑士頑張ってー!」

「!」


私の声に気付いたのかボールを返しながらキョロキョロと辺りを見回す

私に気付いてくれた侑士はにっこり笑ってくれた



―――――…




「名前」

「侑士っ!」


朝練が終わって着替え終わるのを部室の前で待ってると侑士がきた


「声援聞こえたで?珍しいやん 朝練見に来るやなんて」

「うん 今日暖かいから」

「せやな昨日までめっちゃ寒かったのになぁ」

「ねー」

「手 繋ごか?」

「うん」


学校ではあんまり繋がないのに差し延べてくれる侑士の大きな手が嬉しくて
握ったまま教室に向かった筈なのに 更に階段を上って屋上に出た


「侑士教室に行かないの?」

「こんな天気がええんやから教室でじっとしとれんわ」

「そうだね 気持ちー」


侑士の隣に腰を降ろしてくっつき
侑士は笑って大きな手で頭を撫でてくれた


「…もう少しで春やな」

「早く春きて欲しいね」

「せやな」

「早く春がきて夏もきて秋もきて冬もきて早く一年経って欲しい」

「なんでや?」

「もっと侑士との思い出をつくりたいから」

「…なに可愛えこと言うてんの」


侑士はそういうと私をぎゅっと抱きしめてくれたから
私も侑士の背中に腕を回して抱きしめる


「侑士心臓早い」

「名前やってドキドキしとるやん」

「朝からだもん」

「俺の朝練風景見て惚れ直したん?」

「うん」

「今日の名前いつも以上にむっちゃ可愛えんやけど」





((これ以上俺を虜にさせんといて)

甘..★
槻捺様リクの忍足です


※槻捺様のみお持ち帰り可
100215



[*前へ][次へ#]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!