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Novel
女のコ事情(陽菜→智子)

髪型を変えた。
ら、可愛くなった(気がする)

いや元々私はブスじゃないし、
そこそこの容姿のはずなんだけど。

「おはよー!」
「おっはー!あれ、陽菜前髪切ったー?」

「うん」

「髪もおろしたんだー可愛いね!」

「ありがとー」

そうそう聞きたかったのはその言葉なわけよ。
岡田曰く、今私結構可愛いらしいから

ーーちょっと調子に乗ってもいいよね?

「あ、あのさー黒木さん知らない?」

「黒木さん?図書室だと思うよー」

「なんか用事?」

「んー、ちょっと」

「…あっ」
前方から清田がやってくる。
「はよーっす」
「あ、おはよ…っ」
岡田はたぶん、清田が好き。

たぶん、清田も。
「じゃー、あたし行くね!」

清田は変だと思う。
確かに岡田はいい子だし明るいし。

でも私の方が可愛いのに。
男の子って皆可愛い子を好きになるんじゃないの?


図書室についた。
本棚の影から、スマホを操作する黒木さんの姿が覗く。

「なにやってんの?」
「っっっひ、ぉわぁ、!?」

突然の私の登場に動揺する黒木さん。
勢いで吹っ飛ばしてしまったスマホは私の手元に飛び込んできた。
反射的にロック画面をタップする。
唐突に出現したのは一年前、
文化祭で黒木さんをもこっちと呼んでいたあの子の画像だった。
確か…『ゆう』とか言ったっけ。

「…巨乳?」

「えっ」

「可愛いじゃなくて、可愛いくて巨乳?
黒木さんは可愛くて巨乳な子が好きなの?」

髪型を変えたのは、あの子みたいになりたかったから。

「いや…そ、いや、別に…」

ってわけじゃないけど。

「あ…」
「髪…か、変えたん、だ…」

「えっ」

「い、ゃ、可愛いな、って思って…」

「!」
気づいてたんだ。
…早く言えばいいのに。
ていっても、
髪型を変えたのは別に黒木さんに可愛いって言われたいからじゃないし

「あ、そろそろ戻ろっか」
「はい、スマホ」
「ぁ、ぁ…りが…とぅ…」

私は黒木さんが好きってわけじゃない
でも
「手、繋ごーよ」
「えっ」

黒木さんがロック画面のあの子じゃなくて
私を好きになればいいのに
って思う

fin

もこっちに好かれたくて髪型をゆうちゃん風に変えた。
そんなある日のツンデレネモのエピソードです。
モノローグとか色々とキャラ崩壊気味…?
いやでも人間ってこんなもんだと思うんですよね













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あきゅろす。
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