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もどかしいのはお互い様 5

ざわつくホールを後にして、綱吉の自室へと戻る。
リボーンに掴まれたままの左手が熱い。
つけていた仮面はとっくに外して
廊下へと投げ捨ててきた。

「リボーン…」
「なんだ」
「俺、お前が成長するまで待つって言ったよね…」
「言ったな」
「でも、もう待てそうにない」
「…お前は俺がどんな気持ちでお前のこと見てたか
わかるか」
「え…?」
「あいつらがお前を見る目や、触れるその態度に
この俺がおかしなくらい嫉妬した!こんなこと
今まで只の一度もなかったのに」

悔しいのか口元を引き結ぶその表情は年相応で、
とてつもなく愛おしくなる。
こんな台詞が聞けるとは思っても見なかった。

「リボーン…」
「あの頃の俺様からは考えらんねえほど、この身体の
成長の遅さに苛つく時がある。全部お前が絡んでる時だけだ
こんな事」
「おれ、もっと自惚れてもいいのかな…ねえリボーン」
「自惚れろ、それともっと自重しろ!色気垂れ流してんじゃねえ」
「無茶言わないでよ、垂れ流してないし!お前のこと
考えてると良くそう言われるけど…」
「つっ…この…」
「俺だって凄く悩んだりもするんだぞ!!
お前がもう少し大きくなるまで、色々…我慢しなきゃとか
見た目が犯罪だとか、それでも、それでも俺はお前じゃなきゃ
嫌だとか…だけど…もう…おれ、お前としたい…」

ストレートな綱吉の告白をうけて、リボーンは綱吉をベッドに押し倒した。

「限界なのは俺も同じなんだよっ馬鹿ツナ!」

きれいなその眉を寄せて、自分も同じだと迫るリボーンに
綱吉はぎゅっと抱きついた。






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