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Geloso

「ちょっと…近いよリボーン」
「何だ、問題あるか?」
「……わざとだよね」
「わかってんなら無粋な質問すんじゃねえよ」
「お前だって…」

ボンゴレのボスとして友好関係にあるマフィアのパーティに
招待されて、当初は護衛に獄寺と山本が付き添いのはずだった。
それが何故か出発するときに車をまわしてきたのが獄寺で。
一緒に乗り込んできたのはかの家庭教師さま…
しかもやたら密着
狭いわけではない車内でのこの距離は正直
心臓に悪い。

この家庭教師とはもう随分長い。
色々な過程を経て今隣にいる彼はもとの姿を
取り戻していた。
あの赤ん坊だった時代は本当に平和だったと、今更実感する。

すらりと長い足を組んで座る彼は人一人分もあけずにすぐ隣で
真っ黒なスーツに身を包むその引き締まった体躯は自分が大人に
なった今も絶対に追いつけない立派なもので。
滲みでる男らしさとイタリア男性独特の空気は彼が歩くだけで
周りの女性が必ず振り返る。

本当に狡い

「ツナ」
「な、なに」
「お前視線と心ん中がうるせえぞ」
「んなああ!!よ、読むな!!人の思考を読むなよっ」
「お前が垂れ流してんだ」
「だっ、そっ、」
「はあ…少しは落ち着け」
「……じゃあ離れろよ…」

最後は小声だったけど。

たぶん俯いてしまった顔は赤い。

少し身じろいだリボーンの気配がして
自分の耳にふっと吐息がかかった。
驚いて顔をあげた俺のリボーンとの距離0センチ。

ちゅ

離れろと言わなかったか俺は。

「ツナ」
「っんぅ」

後ろ頭を片手で支えられてより深く唇が塞がれる。

ああもう
心臓がもたないよ
色々考えていた事はリボーンに与えられるキスで
どろっどろのぐちゃぐちゃに溶かされた。
どうしたらこんな人を翻弄するキスが出来るんだよ。

「今教えてんだろうが」
「っは…ぁ…だから読むな…」
「こっちに集中しろようるせえ」

ああもう
すっごい気持ちいい
リボーンのキス好きだ

「好きなのはキスだけか…?」

ふっと間近で口角だけあげて笑う男らしさに
正直もう完敗で。

全部
好きだよ
どうしようもなく

「んんっ」

首筋を舌で撫でられて、吸われたと思ったら痕を残された。
どうすんだよこれ…これからパーティだぞ

リボーンの唇が首筋から耳元に移動した先で

「E geroso ?」

と囁かれた。

この男がこれほど
甘いとは本当に思わなくて
思わずリボーンを見つめてしまった。

「他の男に誘惑されてんじゃねえぞ」
「な、されないよっ!ばか!」
「今日主催のボスはお前にご執心だからな」
「は?!」
「まあせいぜい足掻け。お前には俺がいるってわからせるのも
面白い」
「……お前って…」
「なんだ」
「んー意外に…可愛いね」
「余裕だな?可愛いかどうか今夜確かめてみろ」

どアップで微笑まれて
どんな目に合うか容易に想像できてしまった俺は
ホールドアップの姿勢をとって遠慮します!と叫んだ。


あとがき
リボーンが意外にツナを甘やかしてたらいい
そして意外に焼きもち焼きさん
獄寺さんは、ボスにセクハラやめてくんねーかなって
思ってたらいいな

2012 4 30

Geloso(やきもちやき)
本当はEの上にチョンがつくけどなかった。

嫉妬するぞ?

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